2024.07.10
テレワークコース活用ガイド〜助成金制度を使って働き方改革を実現!
- バーチャルオフィス
テレワークは新型コロナウイルス感染症の拡大を契機に注目が高まっています。企業は労働者のワークライフバランスの向上や生産性の維持に向けて、テレワークの導入を検討する必要があります。ただし、テレワークの導入には設備の整備などコストがかかります。そこで、政府は中小企業におけるテレワーク導入を支援する「テレワークコース」という助成金制度を設けました。本ブログでは、テレワークコースの概要や対象事業主、助成金の種類と受給手続き、メリットなどについて詳しく解説します。
1. テレワークコースとは
テレワークコースは、中小企業事業者向けの助成金制度です。この制度は、中小企業がテレワークの導入を支援することを目的としています。
テレワークとは、インターネットやICTを活用して自宅や外出先から柔軟な働き方をすることを指します。特に新型コロナウイルスの影響で、テレワークは急速に広まっています。テレワークの導入により、企業は労働力の確保や雇用管理の改善に貢献することができます。
テレワークコースでは、以下の2つの要件があります。
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機器等導入助成
– テレワークに必要な設備や機器の導入に関連した経費が助成されます。
– 企業ごとに経費の30%が支給対象であり、最大で1企業あたり100万円またはテレワーク実施対象労働者1人あたり20万円が支給されます。 -
目標達成助成
– テレワークの実施後に生じた成果や効果を評価し、目標を達成した場合に追加の助成金が支給されます。
– 経費の20%または35%が支給対象であり、上限額は機器等導入助成と同様です。
テレワークコースの申請手続きは以下の3つのステップで行われます。
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テレワーク実施計画の認定申請
– テレワーク導入計画書の提出や一定の評価期間内でのテレワーク実施など、要件を満たす必要があります。 -
機器等導入助成の支給申請
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目標達成助成の支給申請
申請時には、テレワーク導入計画書の提出や評価期間内でのテレワーク実施など、一定の要件を満たす必要があります。
テレワークコースは、中小企業の労働力確保や雇用管理の改善を支援する助成金制度です。中小企業はこの制度を活用することで、効果的なテレワーク環境を整備し、労働者の働き方の柔軟性向上に積極的に取り組むことが重要です。
以上が、テレワークコースの概要です。
2. テレワークコースの対象事業主
テレワークコースの対象は、中小企業の事業主です。以下に詳細な対象事業主を示します。
2.1 テレワークを新たに導入する事業主
テレワークをこれまで導入していなかった中小企業も、この制度を利用してテレワークを導入することができます。これは、テレワークの導入を検討している企業にとって、大きなメリットです。テレワークを導入することで、企業は従業員のフレキシブルな働き方を促進し、人材確保の幅を広げることができます。
2.2 試行的にテレワークを導入している事業主
テレワークを試してみたいと考えている中小企業も助成金の対象となります。試行的にテレワークを実施していた企業も申請することが可能です。助成金を受けることで、テレワークの試行をより積極的に進めることができます。
テレワークコースは、中小企業の経営課題解決や働き方改革を支援するための制度です。テレワークの導入により、企業は生産性の向上やコスト削減、ワークライフバランスの充実など、様々なメリットを享受することができます。
3. 助成金の種類と支給要件
この節では、助成金の種類とその支給要件について説明します。
3.1 機器等導入助成
機器等導入助成では、テレワークの導入に関連する経費の30%が助成の対象となります。具体的な要件は以下の通りです。
- 助成対象:テレワークの導入にかかる経費の30%
- 助成金の上限金額:
- 1企業あたりの上限:100万円
- テレワーク実施対象労働者1人あたりの上限:20万円
3.2 目標達成助成
目標達成助成では、テレワークの実施による成果に基づく経費の20%(生産性要件を満たす場合は35%)が助成の対象となります。具体的な要件は以下の通りです。
- 助成対象:テレワークの実施による成果に基づく経費の20%(生産性要件を満たす場合は35%)
- 助成金の上限金額:
- 1企業あたりの上限:100万円
- テレワーク実施対象労働者1人あたりの上限:20万円
これらが助成金の種類と支給要件の概要です。助成金を受けるには、それぞれの助成の要件を満たす必要があります。詳しい受給手続きの流れについては後の章で解説します。助成金を受けることで、企業はテレワークの導入や目標達成に向けた取り組みを支援することができます。
4. 受給手続きの流れ
企業が助成金を受けるためには、以下の6つのステップを踏む必要があります。
ステップ1:テレワーク実施計画書の作成と提出
まず、助成金の受給手続きを始める前に、都道府県労働局にテレワーク実施計画書を提出する必要があります。提出する書類には以下が含まれます。
- テレワーク実施計画書
- 中小企業事業主を証明する書類
- テレワーク実施計画対象経費内訳書
- テレワーク実施対象労働者名簿
- 事業所確認票
- 経費の詳細資料
- テレワーク実施計画提出時の就業規則と労働協約の写し
- 労働者の離職状況が分かる書類
- テレワーク全体構成図
- その他、管轄労働局長が要求する書類
ステップ2:テレワーク実施計画書に基づく取り組み
提出したテレワーク実施計画書が承認されると、助成金を受けるための取り組みを実施します。例えば、通信機器の導入が必要な場合は、納品完了が必要です。
ステップ3:評価期間中のテレワーク実施
テレワーク実施計画書の承認日から6ヶ月間は、3ヶ月連続で評価期間としてテレワークを実施する必要があります。評価期間の開始日は事業主が自由に選ぶことができます。
ステップ4:機器等導入助成の支給申請
テレワーク実施計画書の承認日から7ヶ月以内に、都道府県労働局に助成金の支給申請書を提出します。申請書には評価期間中の成果や就業規則・労働協約の改定を証明する必要があります。
ステップ5:評価期間中の目標達成助成の実施
評価期間(機器導入助成)の開始日から1年後から3ヶ月間(目標達成助成)にわたってテレワークを実施します。目標達成助成の申請には、テレワーク導入によって離職率が抑制されたことを証明する必要があります。
ステップ6:目標達成助成の支給申請
評価期間(目標達成助成)の終了日の次の日から1ヶ月以内に、管轄労働局に支給申請書を提出します。申請書には助成金の支給対象となるテレワークの実績基準を満たしていることを証明する必要があります。
以上が助成金の受給手続きの流れです。手続きの際には、各ステップで必要な書類や条件を守り、正確な申請を行うことが重要です。助成金の申請手続きは、企業のテレワーク導入を円滑に進める上で不可欠な流れです。
5. テレワークコースのメリット
テレワークコースを上手く活用することには、企業に多くのメリットがあります。以下に、テレワークコースを活用することのメリットをいくつか紹介します。
1. 労働力の確保と選択肢の拡大
- 地理的な制約による人材の確保や採用の幅が広がります。
- 遠隔地や通勤が難しい従業員もテレワークを通じて企業に貢献できます。
2. 生産性の向上と効率化
- 無駄な通勤時間がないため、仕事に集中しやすくなります。
- 生産性が向上し、業務遂行が効率的になります。
- テレワーク環境が心地よいため、従業員のモチベーションも高まります。
3. コスト削減
- オフィスの維持費や光熱費などの経費を削減することができます。
- 従業員も通勤コストがかからないため、経済的なメリットがあります。
4. ワークライフバランスの充実
- 仕事とプライベートのバランスを取りやすくなります。
- 時間の融通が効き、家族や趣味、健康に充てる時間を確保できます。
- 通勤時間の短縮によりストレスが軽減され、睡眠時間の確保にもつながります。
5. 災害時などへの対応力の向上
- テレワークを導入している企業は、災害や緊急事態などにも柔軟に業務を継続できます。
- 従業員は自宅や他の場所から仕事を行えるため、ビジネスの停滞を最小限に抑えることができます。
これらのメリットを活かすためには、テレワークの導入に積極的に取り組むことが重要です。テレワークコースは労働力の確保や生産性の向上、コスト削減などの課題解決をサポートし、企業の働き方改革や競争力向上に貢献します。是非、テレワークコースを活用して、良質なテレワーク環境を整備しましょう。
まとめ
テレワークコースは、中小企業の経営課題解決と働き方改革を支援する重要な制度です。テレワークの導入によって、企業は地理的制約を受けない人材の確保や生産性の向上、コスト削減といったメリットを得ることができます。また、ワークライフバランスの充実や災害時の対応力向上にもつながります。中小企業はこの助成金制度を積極的に活用し、効果的なテレワーク環境の構築に取り組むことで、企業の競争力向上とより良い働き方の実現に寄与することが期待されます。
よくある質問
テレワークコースを利用するためには、どのような条件があるのですか?
テレワークコースを利用するには、中小企業事業主であること、テレワークを新たに導入するか試行的に導入していることが条件です。機器等導入助成では、テレワーク実施に必要な経費の30%が助成されます。また、目標達成助成では、テレワークの実施効果に基づき、経費の20%または35%が助成されます。
テレワーク実施計画書の提出はどのような流れで行うのですか?
まずテレワーク実施計画書を作成し、都道府県労働局に提出します。提出書類には、導入計画や参加労働者名簿、経費内訳、就業規則などが含まれます。計画書が承認されると、6か月間のテレワーク実施期間に入ります。その後、機器等導入助成と目標達成助成の申請を行います。
テレワークコースを利用するメリットはどのようなものがありますか?
テレワークコースを活用すると、地理的な制約による人材確保の選択肢が広がります。また、生産性の向上やコスト削減、ワークライフバランスの改善などのメリットがあります。さらに、災害時などにも柔軟に業務を継続できるなど、企業の競争力向上に貢献します。
助成金の申請手続きの流れを教えてください。
助成金の申請は以下の6つのステップで行います。1. テレワーク実施計画書の作成と提出、2. 計画に基づくテレワークの取り組み実施、3. 評価期間中のテレワーク実施、4. 機器等導入助成の支給申請、5. 目標達成助成の評価期間、6. 目標達成助成の支給申請。各ステップで必要な書類や条件を満たす必要があります。