2024.07.05
コロナ禍に強くなる!テレワークコースの全て – 助成金制度からメリットまで完全解説
- バーチャルオフィス
テレワークはコロナ禍によって一気に普及しました。テレワークを導入すれば、従業員の働き方が柔軟になり、生産性の向上や人材の確保などのメリットが期待できます。しかし、テレワーク環境の整備には多くのコストがかかるため、中小企業にとっては大きな負担となる可能性があります。そこで政府は、テレワーク導入を支援するための助成金制度「テレワークコース」を設けています。このブログでは、テレワークコースの詳細や申請手順、そのメリットについて解説します。
1.テレワークコースとは
テレワークコースは、中小企業事業者向けの助成金制度です。この制度は、テレワークの導入支援を目的としています。テレワークとは、インターネットやICTを活用して自宅や外出先から柔軟な働き方をすることを指します。
新型コロナウイルスの影響で、テレワークの需要は急速に拡大しています。テレワークコースは、企業がテレワークを導入することで、労働力の確保や雇用管理の改善を支援します。
テレワークコースには、以下の2つの要件があります。
1.1 機器等導入助成
この要件では、テレワークに必要な設備や機器の導入に関連した経費が助成されます。企業ごとに経費の30%が支給対象となり、最大で1企業あたり100万円またはテレワーク実施対象労働者1人あたり20万円が支給されます。
1.2 目標達成助成
この要件では、テレワークの実施後に生じた成果や効果を評価し、目標を達成した場合に追加の助成金が支給されます。経費の20%または35%が支給対象となり、上限額は機器等導入助成と同様です。
テレワークコースの申請手続きは3つのステップで行われます。
- テレワーク実施計画の認定申請
- 機器等導入助成の支給申請
- 目標達成助成の支給申請
申請時には、テレワーク導入計画書の提出や評価期間内でのテレワーク実施など、一定の要件を満たす必要があります。
テレワークコースは、企業の労働力確保や雇用管理の改善を支援する助成金制度です。詳細な支給額や申請手続きについては、テレワークコースの要綱に基づいています。企業はこの制度を活用し、効果的なテレワーク環境の整備と労働者の働き方の柔軟性向上に取り組むことが重要です。
2.テレワークコースの概要
テレワークコースは、中小企業事業者向けの助成金制度であり、人材確保等支援助成金の一環です。このコースは、テレワークの導入に関連する経費の一部を助成することを目的としています。テレワークを導入することで、企業は従業員の人材確保や雇用管理の改善などの成果を上げることができます。また、テレワークの職場定着を促進することもこのコースの目標です。
2021年12月の改正により、テレワークをすでに導入している企業だけでなく、試行的に導入している企業も対象となりました。つまり、テレワークを試してみたい企業も助成金を利用することができます。テレワークコースでは、主に以下の2つの要件が設定されています。
2.1 機器等導入助成
企業あたりの経費の30%を支給対象とし、上限額は1企業あたり100万円またはテレワーク実施対象労働者1人あたり20万円です。
2.2 目標達成助成
経費の20%または35%を支給対象とし、上限額は機器等導入助成と同様です。
助成対象の経費には、テレワーク用通信機器の導入や労務管理担当者への研修、労働者への研修など、さまざまな項目が含まれています。最近の改正により、テレワークに関連するサービス料も助成の対象となりました。具体的な支給対象の経費およびサービス料の詳細は、要綱を参考に確認する必要があります。助成率は最大で65%であり、金額上限は200万円です。
テレワークコースの申請手続きは、以下の3つのステップで行われます。
- テレワーク実施計画の認定申請
- 機器等導入助成の支給申請とテレワークの評価期間内での実施
- 目標達成助成の支給申請
申請時には、テレワーク導入計画書の提出やテレワーク実施基準の適合が必要です。
以上が、テレワークコースの概要です。次に、具体的な要件や助成金の申請手順について見ていきましょう。
3.テレワークコースの要件と助成金額
テレワークコースの助成金を受けるには、いくつかの要件を満たす必要があります。以下に、主な受給要件をまとめました。
3.1 機器等導入助成の要件
テレワークの導入にかかる経費の30%が助成の対象となります。また、助成金の上限金額は以下のいずれか低い方となります:
– 1企業あたりの上限:100万円
– テレワーク実施対象労働者1人あたりの上限:20万円
3.2 目標達成助成の要件
テレワークの実施による成果に基づき、経費の20%(生産性要件を満たす場合は35%)が助成の対象となります。また、助成金の上限金額は以下のいずれか低い方となります:
– 1企業あたりの上限:100万円
– テレワーク実施対象労働者1人あたりの上限:20万円
テレワークコースの要件は「機器等導入助成」と「目標達成助成」の2段階に分かれています。いずれかの要件を満たすと、企業あたり最大100万円の助成金を受けることができます。また、対象労働者1人あたり最大20万円の受給が可能です。さらに、両方の要件を満たすことで最大200万円の助成金を受けることができます。
目標達成助成では、一定以上の生産性向上を達成した企業は助成金額が増額されます。
以上がテレワークコースの主な受給要件です。企業がこれらの要件を満たすことで、助成金を受けることができます。詳しい申請手順や支給までの流れについては後の章で解説します。
4.テレワークコースの申請手順
テレワークコースの助成金を受けるためには、以下の手順に従って申請を行います。
ステップ1:テレワーク実施計画書の作成と提出
まずはじめに、都道府県労働局へテレワーク実施計画書を提出する必要があります。提出書類には以下のものが含まれます。
- テレワーク実施計画書
- 中小企業事業主を証明する書類
- テレワーク実施計画対象経費内訳書
- テレワーク実施対象労働者名簿
- 事業所確認票
- 経費の詳細を確認できる資料
- テレワーク実施計画提出時の就業規則及び労働協約の写し
- 労働者の離職状況がわかる書類
- テレワーク全体構成図
- その他、管轄労働局長が必要とする書類
ステップ2:テレワーク実施計画書に基づく取り組み
提出したテレワーク実施計画書が認定されると、その計画書に基づいて助成金を受けるための取り組みを行います。例えば、通信機器の導入が必要な場合は、納品完了が必要です。
ステップ3:評価期間中にテレワークの実施
テレワーク実施計画書の認定日から6ヵ月間は、連続する3ヵ月間を評価期間としてテレワークを実施します。評価期間の開始日は事業主が自由に決めることができます。
ステップ4:機器等導入助成に関する支給申請
テレワーク実施計画書の認定日から7ヵ月以内に、都道府県労働局へ助成金の支給申請書を提出します。申請書には評価期間中の実績や就業規則・労働協約の改定を証明する必要があります。
ステップ5:評価期間中に目標達成助成の実施
評価期間(機器導入助成)の初日から1年経過した日から起算して3ヵ月間(目標達成助成)においてテレワークを実施します。目標達成助成の申請には、テレワーク導入によって離職率が抑制されたことを証明する必要があります。
ステップ6:目標達成助成の支給申請
評価期間(目標達成助成)の終了日から翌日から起算して1ヶ月が経過する日までに、管轄労働局へ支給申請書を提出します。申請書には助成金の支給対象となるテレワークの実績基準を満たしていることを証明する必要があります。
以上がテレワークコースの助成金の申請手順です。申請の際には、各ステップで求められる書類や条件を遵守し、正確な申請を行いましょう。助成金の申請手続きは企業のテレワーク導入を円滑に進めるために重要な一連の流れです。
5.テレワークコースを活用するメリット
テレワークコースを上手く活用することには、企業に多くのメリットがあります。以下に、テレワークコースを活用することのメリットをいくつか紹介します。
1. 労働力の確保と選択肢の拡大
- テレワークを導入することで、場所や時間に縛られずに仕事ができるため、地理的な制約による人材の確保や採用の幅が広がります。
- 遠隔地に住む優秀な人材や育児や介護などで通勤が難しい従業員も、テレワークを通じて企業に貢献することができます。
2. 生産性の向上と効率化
- テレワークでは無駄な通勤時間がないため、従業員は集中して仕事に取り組むことができます。これにより生産性が向上し、効率的な業務遂行が可能となります。
- テレワークでは自宅など快適な環境で働けるため、従業員のモチベーションも向上させることができます。
3. コスト削減
- テレワークを導入することで、オフィスの維持費や光熱費などの経費を削減することができます。
- 従業員も通勤コストがかからないため、経済的なメリットを享受することができます。
4. ワークライフバランスの充実
- テレワークを導入することで、従業員は仕事とプライベートのバランスを取りやすくなります。時間の融通が効くため、家族や趣味、健康への時間を確保しやすくなります。
- また、通勤時間の短縮によりストレスの軽減や睡眠時間の確保にもつながります。
5. 災害時などへの対応力の向上
- テレワークを導入している企業は、災害や緊急事態などの際にも柔軟に業務を継続することができます。
- オフィスが使用できない状況でも、従業員は自宅や別の場所から仕事を行うことができるため、ビジネスの停滞を最小限に抑えることができます。
これらのメリットを活かすためには、テレワークの導入に積極的に取り組むことが重要です。テレワークコースは労働力の確保や生産性の向上、コスト削減などの課題解決をサポートし、企業の働き方改革や競争力向上に貢献します。是非、テレワークコースを活用して、良質なテレワーク環境を整備しましょう。
まとめ
テレワークコースは、中小企業の経営課題解決や働き方改革をサポートする重要な助成金制度です。テレワークの導入を通じて、企業は人材確保の幅の拡大、生産性の向上、コスト削減、ワークライフバランスの充実など、さまざまなメリットを享受できます。企業は、テレワークコースの要件を踏まえ、計画的にテレワークを導入することで、より効果的な働き方改革を実現できるでしょう。この制度を十分に活用し、企業と従業員双方にとってWin-Winの関係を築いていくことが重要です。
よくある質問
テレワークコースの申請要件は何ですか?
テレワークコースの申請には、「機器等導入助成」と「目標達成助成」の2つの要件があります。機器等導入助成では、通信機器やテレワークに関連する設備の導入経費の30%が支給対象となり、最大100万円または労働者1人あたり20万円が上限です。目標達成助成では、テレワークの導入効果に応じて経費の20%または35%が支給対象となり、同様の上限額が設けられています。
テレワークコースの申請手順は複雑ですか?
テレワークコースの申請手順は3つのステップで構成されています。まず、テレワーク実施計画書を提出し認定を受けます。次に、機器等導入助成の支給申請を行い、6ヶ月間のテレワーク実施期間を経過します。最後に、目標達成助成の支給申請を行います。各ステップで求められる書類や条件を理解し、正確に申請する必要がありますが、制度の目的に沿って設計されているため、適切に準備すれば申請は円滑に進むでしょう。
テレワークコースを活用するメリットはどのようなものがありますか?
テレワークコースを活用することで、企業は様々なメリットを得ることができます。地理的な制約を緩和し、優秀な人材の確保や柔軟な働き方が可能となります。また、生産性の向上や通勤コストの削減、ワークライフバランスの改善など、テレワークならではの効果が期待できます。さらに、災害時の事業継続性の向上にもつながります。これらのメリットを活かすことで、企業の競争力向上や働き方改革の推進が期待されます。
テレワークコースの助成金はどの程度得られますか?
テレワークコースの助成金額には上限が設けられています。「機器等導入助成」では、経費の30%が支給対象となり、1企業あたり100万円またはテレワーク実施対象労働者1人あたり20万円が上限です。「目標達成助成」では、経費の20%または35%が支給対象となり、同様の上限額が設定されています。両方の要件を満たせば、企業あたり最大200万円の助成金を受け取ることができます。申請時の要件を十分に確認し、適切な申請を行うことが重要です。