2024.06.03

テレワークコース導入に役立つ人材確保助成金の全知識

働き方改革の一環としてテレワークの導入を検討されている方向けに、テレワークコースの概要や助成金の対象企業、支援内容、就業規則の整備など、テレワーク導入に関する幅広い情報をまとめました。テレワーク導入を検討する際の参考にしてみてください。

1. テレワークコースの概要

work

テレワークコースは、2022年4月1日に改正された人材確保等支援助成金の中で注目されています。このコースでは、事業主がテレワークを実施しやすい職場づくりに取り組むことが求められます。

テレワークコースでは、以下の具体的な取り組みが必要です。

企業トップからのメッセージ発信・社内への呼びかけ

テレワークの重要性やメリットについて、事業主が従業員に対して明確なメッセージを発信し、テレワークの実施を呼びかける必要があります。企業トップがテレワークに対する支持を示し、従業員に対してテレワークの有益さを伝えることで、従業員の理解と協力を促すことができます。

テレワーク実施促進に向けた資料の配布と社内通知

テレワークに関する資料やガイドラインを作成し、従業員に配布することで、テレワークの実施を促進します。テレワークに関する情報を社内掲示板やメールなどを通じて従業員に周知することも重要です。従業員がテレワークの手続きやルールを理解し、スムーズにテレワークを実施できるようにすることが目的です。

テレワーク事例の情報収集と社内への周知

他社のテレワーク実施事例を収集し、社内で共有することで、従業員にテレワークの成功例を伝えることができます。これにより、従業員の理解と意欲を高めることができます。成功したテレワーク事例を紹介することで、テレワークの効果やメリットを具体的に伝えることができます。

これらの取り組みは、テレワークコースの助成対象となる事業主に必要な要件です。助成金の申請手続きや評価期間については後の章で詳しく説明します。テレワークコースを活用することで、事業主はテレワーク環境を整備し、従業員の働き方改革を支援することができます。

2. 助成金の対象となる中小企業

office

助成金の対象となる中小企業は、以下の条件を満たす必要があります。

2.1 テレワークを実施している中小企業

助成金の対象となるのは、テレワークを実施している中小企業です。テレワークとは、オフィスから離れて働く形態を指し、リモートワークや在宅勤務などが該当します。

2.2 人手不足が問題となっている中小企業

労働力の不足が深刻な中小企業も助成金の対象となる場合があります。人材確保に苦慮している中小企業が助成金を利用することで、人材の確保や定着率の向上を図ることができます。

2.3 助成金の要件を満たす中小企業

助成金を受けるためには、特定の要件を満たす必要があります。具体的な要件は、テレワーク実施計画の作成や制度の整備、労働者への研修などがあります。これらの要件を達成することで、中小企業は助成金の対象となります。

中小企業が助成金の対象となる取り組みを実施することで、助成金を受け取ることができます。具体的な取り組みとしては、以下のようなものがあります。

  • 就業規則や労働協約の作成
  • コンサルティングサービスの受け取り
  • テレワーク用の通信機器の導入
  • テレワーク研修の実施

これらの取り組みにより、中小企業は助成金を受け取ることができます。助成金を活用して、中小企業のテレワーク環境の整備と人材確保の支援を進めましょう。

3. テレワーク導入における支援の種類

business

テレワークを導入する際には、助成金を活用することができます。助成金には機器等導入助成と目標達成助成の2種類があります。

3.1 機器等導入助成

機器等導入助成は、テレワークに必要な制度や機器の導入を支援する助成金です。具体的には、以下の手順で助成金の申請が行われます:

  1. テレワーク実施計画を作成します。
  2. 作成した計画を管轄の労働局に提出し、認定を受けます。
  3. 認定後、テレワークに向けた機器導入などの取り組みを実施します。
  4. 評価期間内にテレワークを実施します。

評価期間とは、計画の認定日から6カ月を過ぎる日までの期間のうち、事業主が設定する連続3カ月の間を指します。評価期間内にテレワークを実施した場合、助成金の支給申請が可能です。

機器等導入助成の支給額は、支給対象経費の30%であり、上限額は以下のいずれかの金額となります:

  • 100万円
  • 20万円×対象労働者数

3.2 目標達成助成

目標達成助成は、テレワーク実施後の離職率などの数値を評価し、目標を達成することで支給される助成金です。支給の条件は以下の通りです:

  • 評価期間後12か月間の離職率が、計画提出前12か月間の離職率以下であること。
  • 評価期間内に1回以上テレワークを実施した労働者数が、評価期間初日から12か月を経過した日における事業所の労働者数における対象労働者の割合を掛け合わせた人数以上であること。

目標達成助成の支給額は、支給対象経費の20%(生産性要件を満たした場合は35%)であり、上限額は以下のいずれかの金額となります:

  • 100万円
  • 20万円×対象労働者数

以上がテレワーク導入における支援の種類です。助成金を活用することで、テレワークを円滑に導入することができます。

4. 就業規則・労働協約の整備について

work

テレワークの導入には、適切な就業規則や労働協約の整備が不可欠です。これらの整備は、企業がトラブルや法的問題を回避するために非常に重要なステップとなります。

就業規則の見直しと変更の重要性

頻繁に改正される労働基準法などの法律に対応するためには、就業規則の見直しと変更が必要です。就業規則は、助成金を受ける目的だけでなく、人事労務トラブルを回避するためにも非常に重要です。

以下の場合には、就業規則の見直しや診断をお勧めします。

  • 就業規則の作成から数年が経過している場合
  • 人事労務トラブルのリスクを特定したい場合
  • ダウンロードしたテンプレートをそのまま就業規則として使用している場合

就業規則の見直しや変更は、専門家の力を借りることをお勧めします。専門家による就業規則の作成は、助成金の対象経費となるため、活用することがおすすめです。

テレワーク規定の作成と施行期限

テレワークを導入するにあたり、テレワーク規定を就業規則に盛り込む必要があります。次の内容をテレワーク規定に明記することが重要です。

  • テレワークの定義
  • テレワーク勤務の対象者の範囲
  • テレワーク勤務の手続き
  • テレワーク勤務の留意事項

テレワーク規定は、計画認定日から助成金の申請日までに整備される必要があります。計画認定日以前または支給申請後にテレワーク規定を設けても、助成の対象外になるため、注意が必要です。

また、テレワーク規定は、評価期間が開始されるまでに施行する必要があります。規定を整備するだけでなく、実際に運用することも重要です。変更や施行の日付も、就業規則に明記することをおすすめします。

テレワーク導入時の留意点

テレワーク規定には、以下の内容を盛り込む必要があります。

  • テレワークの定義と範囲
  • テレワークの手続き方法
  • テレワークを認める条件や申請書の提出など
  • テレワークが認められない場合の取り扱い
  • テレワークにおける費用負担の取り扱い

具体的には、テレワークの定義や在宅勤務とサテライトオフィス勤務の区別を明確にし、テレワークを開始するための手続きや条件を明示し、費用負担についても記載します。

テレワーク導入時には、通常の勤務と異なる取り扱いをする場合もあるため、その取り扱い方法も規定に明記しておくことが重要です。

就業規則の整備には、専門家のサポートを受けることがおすすめです。専門家による助言や指導は助成金の対象となりますので、ぜひ活用しましょう。

5. テレワークコースの申請手続き

telecommuting

テレワークコースの申請手続きは以下の手順で行います。

ステップ1: テレワーク実施計画書の作成と提出

まず、テレワーク実施計画書を作成し、所在地の都道府県労働局に提出します。提出する際には、以下の書類を準備してください。

  • テレワーク実施計画書(様式第1号)
  • 中小企業事業主を証明する書類(登記事項証明書など)
  • テレワーク実施計画対象経費内訳書(様式第1号別紙1)
  • テレワーク実施対象労働者名簿(様式第1号別紙2)
  • 事業所確認票(様式第1号別紙3)
  • 経費の詳細を確認できる資料(カタログや見積書など)
  • テレワーク実施計画提出時の就業規則と労働協約の写し
  • 労働者の離職状況を示す書類(雇用保険被保険者資格喪失確認通知書、事業主通知用など)
  • テレワーク全体構成図
  • その他、管轄労働局長が要求する書類

※様式については厚生労働省の公式ホームページからダウンロードできます。

ステップ2: テレワーク実施計画書に基づく取り組み

都道府県労働局の認定を受けた計画書に基づいて、テレワークを導入します。助成金の支給申請日までに取り組む必要があります。例えば、通信機器の導入を行う場合は、納品が完了している必要があります。

ステップ3: 評価期間(機器等導入助成)中にテレワークを実施

計画書の認定日から連続する3カ月間、評価期間としてテレワークを実施します。評価期間の開始日は事業主が自由に決めることができます。

ステップ4: 機器等導入助成に関する支給申請の提出

計画書の認定日から7ヶ月以内に、都道府県労働局に助成金の支給申請書を提出します。評価期間中にテレワークを実施した実績を証明し、就業規則や労働協約の改定を証明する必要があります。

ステップ5: 評価期間(目標達成助成)中にテレワークを実施

評価期間(機器導入助成)の初日から起算して1年後の日から3カ月間、目標達成助成の期間でテレワークを実施します。テレワーク導入による離職率の抑制を証明するための取り組みを行いましょう。

ステップ6: 目標達成助成に関する支給申請の提出

評価期間(目標達成助成)終了日の翌日から1ヶ月以内に、管轄労働局に支給申請書を提出します。この際、テレワークの実績基準を満たしていることを証明する必要があります。

以上がテレワークコースの申請手続きの流れです。手続きの際には、提出書類や期限に細心の注意を払いながら進めてください。助成金を受けるためには、確実に申請手続きを遂行することが非常に重要です。

まとめ

テレワークコースを活用することで、企業は従業員の働き方改革を支援し、テレワーク環境の整備を進めることができます。助成金は機器等導入助成と目標達成助成の2種類があり、それぞれ条件や支給額が異なります。また、テレワーク導入には就業規則や労働協約の整備が不可欠であり、専門家のサポートを受けることをおすすめします。申請手続きにも細心の注意を払う必要がありますが、適切な準備と取り組みを行えば、テレワークを円滑に導入し、企業の生産性向上や人材確保につなげることができます。

よくある質問

テレワークコースの助成金対象となる中小企業の条件は何ですか?

p: テレワークを実施している中小企業が対象となります。また、人手不足が問題となっている中小企業も対象となる場合があります。ただし、特定の要件を満たす必要があり、就業規則や労働協約の整備、コンサルティングサービスの受け取り、テレワーク用の通信機器導入、テレワーク研修の実施などが求められます。

テレワークコースにはどのような助成金の種類がありますか?

p: テレワークコースには、機器等導入助成と目標達成助成の2種類があります。機器等導入助成は、テレワークに必要な制度や機器の導入を支援するものです。一方、目標達成助成は、テレワーク実施後の離職率などの数値を評価し、目標を達成した場合に支給されます。

就業規則とテレワーク規定の整備はどのように行うべきですか?

p: テレワークの導入には、就業規則やテレワーク規定の整備が不可欠です。就業規則の見直しや変更は、専門家の力を借りることをおすすめします。テレワーク規定には、テレワークの定義や手続き、留意事項などを盛り込む必要があります。また、計画認定日から助成金の申請日までに整備し、評価期間開始までに施行することが重要です。

テレワークコースの申請手続きの流れを教えてください。

p: テレワークコースの申請手続きは以下の流れで行います。まず、テレワーク実施計画書を作成し、都道府県労働局に提出します。その後、計画書に基づいてテレワークの取り組みを行い、評価期間中にテレワークを実施します。機器等導入助成の場合は7ヶ月以内に、目標達成助成の場合は評価期間終了後1ヶ月以内に、それぞれ支給申請を行います。